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まただ。


また起きた。


電車に飛び込む人が後をたたない。


いったいなぜこんなに続くのか?


「〇〇駅付近で起きた人身事故により

運転を見合わせて、、、」


ホームに響き渡るアナウンス。
 

ええーっ!私が家に帰るために乗る

電車が動いていない。


その日は夜遅いシフトの日。


疲れた頭で一番に思ったのは

いったい何時に家に着けるのか?

だった。


よりによってなんでこの時間に?


人間とは非情なものだ。


私のみならず、駅に居合わせた

人々はおそらくみんな我が身の事を

考えたに違いない。


振替え輸送の電車に乗るために

まずは動いている他社線でふだんは

降りることの無い駅まで行く。


そこから今度は遠回りでも

自分の最寄り駅につながる電車に

乗り換え、さらに乗り換え…半


乗り換え駅の連絡通路は人で

ごった返し皆、黙々と歩いている。


「ついてないなあ」と大方の人の

心の声が聞こえてきそうだ。


結局家に着いたのは

22時近かった。


家に着きホッとしたら急に

いつも通る線路の先で数時間前に

人が亡くなったという現実を思い出す。


どこにも持っていきようのない

やり切れなさ。


うつの症状が酷い時の夫は

ホームで何度もこのまま数歩で

楽になれると思ってしまうと言っていた。


かろうじて今はそんな事を

言わなくなったが、いつまた

前の様な心持ちになるかわからない。


言わば他人事ではないのだ。


「数歩で楽になる」のを阻止したい

気持ちが常にある。


電車を利用する限りまた同様な事象に

居合わせる事があると思うと気が重い。


そして一見冷たさのその奥にある

やり切れない悲しみの感情が

積み重なっていくことだろう。





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